施主様は京都の老舗和菓子屋のオーナー様。
店舗ビルの2軒となりに4階建ての自宅兼倉庫を所有されており、今回はその2階部分のLDKと水回り一式、そして3階のトイレ、階段室のフロアー貼替えのリフォームをお任せいただきました。
今回のリフォームの主要部となるダイニングはご家族だけではなく、和菓子店の従業員さんが昼食をとられるスペースでもあり、奥様が従業員さんの昼食を毎日ご準備されています。
そのため、食器類がたくさん収納でき、大勢の従業員さんがゆったりと食事ができる広々としたダイニングキッチンを考えてほしいとのご要望がございました。
LDKがトイレ、洗面、浴室に隣接しており、その水回りの空間を狭くすることなく、いかにLDKを広げられるかを考慮しました。
各水回りスペースを無駄なく配置することにより、リビングを広くとることができました。キッチンと対面するカップボードの扉と引き出しはリビング側から開くようにしました。これは従業員さんが食器をご自身で出せるように配慮したためです。
L型だったキッチンを315cm長さのI型に変更。奥様と娘さんのお二人並んで立っても余裕のスペースになりました。そして特にこだわったのはコンロ右横に設置した縦長の収納棚です。大勢の従業員さんの昼食を毎日ご用意されるため、調味料は一升瓶のものがほとんどです。奥様のご要望を受けて一升瓶が数多く収納できる棚を製作しました。
トイレスペースを小さくした分を洗面脱衣室のスペースに充てました。リビングスペースに重点をおいたこともあり、洗面脱衣室には十分な収納スペースがとれませんでしたが、洗濯機の上に可動棚を取り付けて奥様のお洗濯仕事を少しでも楽にできるように配慮しました。
1216サイズのユニットバスから最新設備を搭載した1616サイズのユニットバスに変更。浴槽も広くなり足を伸ばして入浴していただけるようになりました。寒さ対策として浴室暖房乾燥機も設置しました。
お客様との出会いは息子さんがきっかけで、当初は息子さんの新居のリフォームのご提案からスタートしましたが、その流れでお母様をご紹介いただき、ご実家のリビングと水回りをリフォームさせていただく運びとなりました。和菓子店を経営されておりご多忙にもかかわらず、毎回快く打合せをしていただきましたことが私の心に残っております。
奥様には使い勝手の良いキッチンを、ご主人様には快適に入浴していただけるよう、プランニングさせていただきました。現状の躯体を残しつつ最大限の間取り変更ができたと自負しております。
念願だったリビングのリフォームが完成し、大変喜んでおります。いつかやらないといけないとずっと思っておりましたが、なかなかその一歩が踏み出せませんでした。
それを子供たちが後押しをしてくれました。リフォームもイメージ通りに出来上がりましたので上出来だと思います。工事後もアフターフォローをしていただけるとのことでしたので、とても安心しております。
これからも長いおつきあいができればと思っています。